世界各地を舞台とした WRC こと世界ラリー選手権をモチーフに、同選手権で名を轟かせた Colin McRae (コリン・マクレー … エースドライバー) と、 Nicky Grist (ニッキー・グリスト … コ・ドライバー) をフィーチャー、表情豊かなコースやストイックなタイムアタック等が好評を博したシリーズの三作目となる当タイトルは、Xbox/PS2/PC のクロスプラットフォーム作品としてリリースされた。

オーストラリア、スペイン、フィンランド、イギリス、アメリカ、ギリシャ、スウェーデン、日本…と用意された各国のステージは、それぞれ砂地や市街、山岳地帯や雪道と特徴的な顔を持っている。
これらステージを数コースずつに分けて、定まった日程の中で各車のコース間個別走行タイムによるポイントで順位を競う "Championship" がメインのモードとなる。このモードにて使用できる車種は Ford Focus WRC のみだが、各国コース終了時の獲得ポイント等によりパワーアップパーツが入手でき、日程終了後のサービスエリアでそれらをセッティングする事でさまざまな走行スタイルを楽しむ事ができる。

Championship 以外では、ゲーム中の登場ステージから任意の一コースを選択しベストタイムを記録できる "Stage" モードもあり、このモードではパーツのセッティングはできないが、チャンピオンシップモードでのポイント獲得で出現する多くの車種を使用することが可能。いずれのモードでも走行風景のリプレイはあるが、そのデータは保存できない。
自然風景や車体の映り込みの美しさ、ダメージ描写などのグラフィック面では高評価を得たものの、オートアシストを強制されるコーナリング時の挙動等、従来のシリーズ作品から "改悪された" と評される部分もあった。

CMR。シリーズ初作品は、スパイクから発売されていた国内 PS 版を購入、当時 "アーケード感覚" で人気を博していたセガラリーとの違いを楽しみつつ奥の深い造りに感心。実車にもラリーにも疎い拙者なれど、そういった人間にも楽しめる良作だったということでひとつ。
そんなこんなで数年のブランクを経て、また最近不意にラリりたくなったので安く売られていた当タイトルを (勢いで) 購入。コーナリング感覚に戸惑い、他所様での評価を見て深くうなづき、このデータを追加…という流れで本テキストを記述。
車種選択やセッティングの不自由さ、せっかくの PC 版であってもリプレイデータを管理できなかったりと、なかなか素人目にもキツい点が多い。買うべきじゃなかった…とまでは言わないまでも、初代に触れた時に感じた嬉しい驚きを味わえなかったのがなんとも残念。

20070317

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