近未来の都市を舞台に、対テロ特殊部隊 GAT 隊員として 12 のミッションに挑む FPS。
各ミッション開始時にはテキストによるブリーフィングに続き、マップ上空を飛ぶ衛星からの映像を見ることも可能。クリア条件は敵の殲滅に限らず、オブジェクトの爆破や人質の救出にまでおよぶが、任務遂行によって得られる報酬金と階級で、マップのスタート地点にて更なる武器・弾薬を購入できる。
登場する武器は、ナイフ/ハンドガン/サブマシンガン/ライフル/ショットガン/爆発物が数種類ずつで、どれも実在の物 (デザートイーグルや M4 アサルトライフルなど) になっている。もちろん倒した敵から武器を奪うことも可能だが、重量制のシステムがあるため局面に応じた武器を選ぶことも重要になってくる。

ライフ性のダメージ計算は、身体の部位によって影響も異なってくる。多数の敵を相手にするにあたっては、隠密行動と綿密な行動計画が効果的だ。
単身でテロリスト達に挑むシングルモードのほかに、LAN もしくはインターネット経由のマルチプレイも用意されている。

北米版発売から遅れること数か月。Zoo による日本語版のリリースを前に、国内関連サイトでも紹介記事が出ていたので、デモ版に挑戦。あちこちで酷評されていたりすると、かえって見てみたくなるというのもまた人情で。ええ。
マルチプレイは数回挑戦を試みたものの、やはり今更なせいかこんな感じでどうにも切なかったのでシングルのみプレイ。デモ版に収録されているのは、市街地のレストランと敵別荘のふたつのマップ。

まずは画面。ビデオオプションではガンマと明るさおよびコントラスト値の設定ができるが、すべてを最高に設定してもやや暗い。特に市街地のマップは夜間ということもあり、照明の届かない空間に入ればちょっとキツい。雰囲気を重視してのことかもしれないが、それならせめて暗視ゴーグルなどが欲しかった。その暗さを除けば、バンプマップやリアルタイムの照明や投影効果はそこそこいい感じかと。壊せる街灯や電灯の存在も個人的には歓迎。
サウンドはいたって普通。ビル街にどこからか聞こえる音楽…などの環境音も雰囲気としてはよかったが、全体的に音源の位置が把握しづらく、臨戦時には特に不自由さを覚えた。

肝心のアクション部分にも難は多い。タクティカルゲームとも言われながら、単身敵陣へ赴かねばならない悲壮な運命はさておき、プレイヤーキャラクタの挙動はどこかぎこちなく、妙に低く速いジャンプ動作はかなり不自然。また隠密行動を取りたくなる局面が多いにも関わらず、覗き込みや匍匐ができないのも厳しい。そして最もヤバいのが、ゲーム中の座標計算が大雑把であることからと予想できる、スタック (引っかかり) 現象の多発。見た目と異なる障害物の当たり判定はまだ我慢するとして、最悪の場合 "マップに嵌って動作不能 > やむなく自殺キー" の地獄コンボを強いられることも。アクションゲームにあってはならないことだと思う。
ここまでくればもう期待できない敵 AI もまた然りで、行動バリエーションも乏しく、銃撃戦になってもまず楽しくない。たまにひとりで壁に向かって走り続けたりもする。ただ弾丸は当たると痛いので、大勢をいちどに相手にするのだけは避けたほうがいい。

他所の酷評を極力気にせず、なるだけいい所を見つけたいと思ったが、やはりキツいかも。今回はこれが限界也。

20030717

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