元 SAS 特別機動隊員 David Jones (デビッド・ジョーンズ) として、隠蔽された核兵器の秘密を追い、武器ディーラー組織を相手にエストニア地域を駆け巡る FPS。
ストーリーに合わせて用意された 14 のステージは、敵基地や空港、鉄道施設などで、ゲームとしては単身で潜入しての破壊活動が主なものとなる。勿論、敵施設には監視カメラに歩哨や戦闘車両、はては戦闘ヘリまでもが待ち受けているので、それらの眼をかいくぐって作戦を遂行するステルス戦術が有効だ。
かといって、それが必須というわけでもなく、ほとんどのステージにおいては正面突破の力技ももちろんアリ。

リテール版の最初のステージを収録したデモ版を友人に勧められ、その後間もなく (つまりは気に入って) 当時日本にも支社を持っていた Eidos 自らが販売していた日本語版を購入。ナイフからピストルにマシンガン、ライフル、ショットガン、LAW、地雷、手榴弾…と各種武器もひととおり揃えられているものの、接近戦用のナイフとサプレッサ付サブマシンガンの MP5SD3 以外は、ステルス戦術を考えるとほとんど使えないのが悲しい。全編通してのメインウェポンはおそらく敵から奪った AK-47 になるだろう。
加えて、ストーリー上はつながっているはずのステージ間で、所持武器の引き継ぎや取捨選択ができないのも難。

しかしこのゲーム、最大の難点は敵 AI。たとえば、ふたり並んだ敵のひとりを遠距離からスナイプしても、本来異常に気づくべきもうひとりは平然と立っていたりするし、外した弾が彼らの傍に着弾してもほとんど反応しない。そうかと思えば、こちらの視界から遠く離れた場所や、どう考えても死角であろう位置から攻撃を行なってきたり…と、ちょっと謎が多い。さらに、敵に発見され警報を鳴らされた場合には、眼の前の何もない空間から突如警備兵が湧いて出たりもする。
登場時には "リアル" の触れ込みもあった本作だが、前述のステルス戦術に限らず "ゲームかシミュレータか" という位置においても、中途半端な印象が残る。

また、比較的プレイ時間が長くなるステージがあるにも関わらず、ミッション中のセーブが不可という点も問題視されていたりするが、それに限っては好き好きだと思う。ただ、選択肢としては "難易度によってセーブの設定の調整が変更" できたりしてもよかったのかもしれない。とにかく死んで覚えるゲーム内容。
フライトシム (Joint Strike Fighter / Innerloop Studios, 1997) のエンジンを使って描画される自然風景は美しく、地形内の移動可能な空間も広いが、ミッションを考えればルートは一本道。雰囲気その他はよくできてるだけに、多くの面で "惜しい" と思わせられたゲーム。

それと匍匐、欲しかったなあ。

ドライバ Detonator 23.11 以降しばらく起こっていた現象。それ以前の Detonator か最新の Forceware 等を導入すること。

Windows XP にて発生する現象。メーカー曰く "無視してくれ" とのこと。

参考リンク ... Eidos Interactive UK - Support - Project IGI