仏 Ubisoft がその商標権を保持する "Far Cry" の名を引き継いでリリースしたシリーズ作品のひとつ。PC/X360/PS3 マルチプラットフォームで展開。シリーズ中には無印および 2 以外にコンソール専売タイトルの存在もあるが、正式なナンバリングタイトルとしてはこれが三作目となる。また、この作品のヒットを経て、同ゲームシステムを使いながらも本作とはやや趣を異にする (SF 要素の強い) 独立シングルプレイ専用タイトル "Far Cry 3 Blood Dragon" も後に (May 01 2013) ダウンロード専売ソフトウェアとしてリリースされている。
制作は前作同様、Ubisoft Montreal をはじめとする Ubi 傘下のスタジオ群。たとえばアジア風の遺跡デザインなどは上海スタジオが担当している。描画エンジンには前作で使用された Dunia Engine を発展させた "Dunia Engine 2" が本作のために初導入された。物理演算用には Havok を搭載。DirectX 9 および 11 に両対応。
また PC 向けにはパッケージ版と Steam 等でのダウンロード版が存在するが、いずれもプログラムのアップデートやパッチ追加、オンラインプレイ (Multiplyer, Co-op and Leaderboard etc.) といった要素をフルに使うには、インターネット環境を前提とした Ubi のオンラインプログラム "Uplay" へのアカウント登録、およびランチャ等の機能を持つ同社の専用ソフト "Ubisoft Game Launcher" をインストールし、プレイ時にはここからゲームを起動、常駐させなくてはならない。つまり Steam 版の場合、多重に各ランチャを起動させる必要があるので注意。さらにオンラインプレイ時のチート対策用ソフトウェアとして PunkBuster も搭載。

Uplay (Ubisoft Game Launcher)

Story (オフラインシングルプレイヤー) Mode では彼を挟んだ上下の兄弟、そしてガールフレンドらを含むグループでバンコクへ観光に訪れた青年 Jason Brody (ジェイソン・ブロディ) となり、ツアー中のスカイダイビングでいくらかの島からなる土地 "Rook Island" に降りた彼らを、身代金の搾取と奴隷市場へ売り出すことを目的に誘拐した海賊組織らとの闘いが (基本的には) FPS として描かれる。
ただし本作が持つのは単に FPS のひと言でくくれるゲームシステムではなく、そこに経験値 (XP) を組み込み、スキルアップや装備品のクラフト、そしてひとびとからの依頼などによる各種サブクエストも盛り込んだ、アクションロールプレイング的な多彩な要素。
オープンワールドとして用意された Rook Island は約 4 km 四方の広さがあり、前作同様、物語の進行に合わせて活動可能な範囲は北部から南部へと広がってゆく。北部は Jason たちを誘拐した海賊 (Pirate) の頭である Vaas (ヴァース) とその部下が仕切り、南部は Vaas の上に立つ人物 Hoyt (ホイト) とその私兵 (Privateer) たちが仕切っている。ほか、人物群だけでなく、島ではさまざまの動物たちの生きる様を見ることもできる。
また、島には Hoyt 率いる組織に対抗する、"Rakyat" (ラクヤット) と呼ばれる武装した先住民族の集団も存在し、その頂点に立つのは、Rook Island 北部地域の遺跡に住む、Citra (シトラ) という巫女的な存在の女性。同じ牢獄に囚われていた Jason の実兄 Grant (グラント) を Vaas に殺されながらも、命からがら囚人キャンプから逃げ出し、無意識のまま海岸へ漂着した Jason を救い、Rakyat たちの集落のひとつである Amanaki Village へと導いたのは、偏愛的に Citra を崇拝する Dennis Rogers (デニス・ロジャース) という、外地から来てこの島へ定住している男性。Dennis は Jason の左腕に、神秘的な力が得られるという Tatau (タタウ = Tattoo) を刻み、さらに自然環境を生き抜き、海賊ら敵対する武装集団と闘う基本的な術を授ける。
その後は Rakyat をはじめ、Vaas や Hoyt に関する人物たちと接触しながら、仲間たちを捜し出して Rook Island から脱出すること、そして兄弟の仇討ちを目標に Jason は島での活動を続けることになる。
序盤の拠点である Amanaki 周辺から活動の範囲を広げてゆくためには、島の随所にあるラジオタワーと、敵武装集団の Outpost (拠点) を解放しなくてはならない。ラジオタワーの頂点にある装置には、妨害電波の発信機が取り付けられており、地元民は情報交換ができず、Jason もまたタワー周辺 (概ねタワーを囲む 500 メートル程度) の地図確認ができないという不便のため、妨害電波の発信を止めてやる必要がある。またタワーを解放してゆくと、通常ショップでは高値で売られている武器が無料で装備可能になる (各武器の追加装備は有料) アンロックシステムがある。
敵拠点の攻略に関しては、正面きっての突撃も可能だが、増援を呼ぶための警報機の機能を止める、または敵にこちらの所在を悟られぬようにといったステルス行動をとることで、制圧時により高い XP (通常 = 500 XP / 警報機の発動なし = 550 XP / 発見されずに制圧 = 1500 XP) を得ることができる。いちど解放された拠点は Jason および Rakyat の戦士たちの所有となり、ショップ機能を持つセーフハウスとして利用でき、周辺地域が Rakyat たちのテリトリーとなるため、より安全な移動や探索ができるようになり、セーフハウス間はマップ画面上から瞬時の移動 (Fast Travel) が可能となる。また、発売後にリリースされた v 1.05 パッチでは、いちど解放した拠点の支配権のリセットが可能となった。

2014 年初春現在、上記の v 1.05 パッチおよび DLC "High Tides" (Co-op モードへのマップ + プレイヤーキャラクタのスキン追加) が無料リリースされており、 Uplay や Steam 経由、もしくは公式サイトの専用ページへアクセスしてダウンロードできる。

登場武器は以下のとおり

シリーズおなじみのマップエディタも搭載されており、その他オンライン用のモードとして、Multiplayer および本編とは異なる四人のプレイアブルキャラクタと八つのチャプタからなる Co-op も用意されている。

A Cutscene of Far Cry 3 Co-op Mode

上記参照

Profile

Select Team Support

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Select Final Move

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Challenges

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Leaderboards

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Statistics

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Awards

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Weapon Mods

• No Mod: 無改造
• Hunter's Mod: リコイルを抑え、命中精度を高める。マガジン容量少
• Warrior's Mod: 精度と引き換えの高威力化
• Raider's Mod: 移動および武器切替速度を向上。高リコイル
• Marksman's Mod: 射程距離と精度を向上。高ハンドリング
• Ranger's Mod: リロードとエイミング速度を向上。所持弾薬数少
• Stalker's Mod: 移動と武器切替速度の低下と引き換えにマガジン容量増

Loadouts

オンライン (Co-op / Multiplayer) モードで使用するための銃火器をはじめとする装備品とスキルを組み合わせて作るセット。任意 (12 文字まで) の名前を付け、25 種まで登録できる。

Primary Weapon

主装備の武器。デフォルトでの切替キーは 1。

Secondary Weapon

副装備の武器。デフォルトでの切替キーは 2。

Equipment

手榴弾か火炎瓶の投擲物 (中マウスボタンで投擲) に地雷、C4 (リモート爆破) といった爆発物 (切替キーは 3)、および防弾や弾薬量増加等の機能を持つベスト…といった各種装備品を二種まで装着できる。

Skills

下記の中から、ふたつまで (各項目中からはひとつのみを選択可) のスキルを設定可能。

Weapon Skills

• Faster Reload: リロード速度を向上
• Snap Shooting: Hip-fire (照準を覗かない、いわゆる "腰だめ" での射撃) 時の命中精度を向上
• Quick Draw: 武器切替速度を向上
• Fast Aim: サイトやスコープ使用時のエイミング速度を向上

Hunter Skills

• Speed Burst: 移動速度を向上
• Sixth Sense: 敵の気配を HUD 上に表示可能に
• Soundproof: 足音を減少
• Bloodlust: 敵を倒した際、僅かにヘルス値を回復
• Rock Solid: 敵の攻撃に倒れにくくなる

Support Skills

• Loudmouth: Battle Cry の届く範囲を拡大
• Healer: 味方を蘇生する際の速度を向上
• Tracer: 敵をマーキングした際のマーク時間を延長

Battle Cry

近隣の味方に対し、暫定的に下記四種の効果を与えることができる気合いの雄叫び。HUD 右下に表示される青色のアイコンがフルチャージ状態の時、味方の傍について T キーで発動できる。いずれかひとつを選択可。

• Toughness: 最大ヘルス値を増加
• Recovery: ヘルス値の自動回復量を増加
• Focus: 命中精度を向上
• Haste: 移動およびリロード速度等を向上

Decoding

オンラインモードでは、ゲーム終了毎に下記いずれかの記憶媒体を入手できることがある。

• CD (デコード時間 … 10 分)
• Flash Drive (デコード時間 … 30 分)
• DVD (デコード時間 … 60 分)
• Memory Card (デコード時間 … 03 時間)
• Hard Drive (デコード時間 … 08 時間)

これら媒体には暗号化されたデータが入っており、その中には Weapon Mod もしくは XP が格納されている。記憶媒体の貯蔵可能容量はいずれも 99 個まで。
このデコーダ画面では最大三つ (うちひとつは Web ブラウザで公式サイトへアクセスし、使用可能な状態に設定してやる必要がある) までのデコーダを同時稼動、各記憶媒体の暗号解除をさせることが可能となっている。
また、Uplay を介して登録されたフレンドリストの相手に、既定の時間中にデコード時間が半分となる Speed Boost、または獲得した Weapon Mod をギフトとして贈り合うことができる。

Tattoo Editor

あらかじめ用意された図形図柄を組み合わせ、Multiplayer モードでの自キャラクタの下腕部にテクスチャとして貼られるタトゥをデザインできる。

My Maps

マップエディタで作成したマイマップの管理画面。

本編より半年前という時間設定のもと、Rook Island 付近を行く巡洋船 "SS Astrid" 号に搭載された金品を、予め手引きした海賊と山分けする船長と、それに立ち向かう四人の乗員たちの活躍が繰り広げられる。

Playble Characters

下記が四人のプレイアブルキャラクタ。それぞれにプロファイルの設定があるが、実際のゲームにあたっては、各能力は同等。Loadouts から選択したとおりの装備、スキルとなる。

Callum

血気とユーモアに満ちたスコットランド青年。ストリートギャングに属した過去も持ち、ナイフ術に長ける。SS Astrid ではコックを務めていた。

Leonard

ブラックな面を持つ中年の元警官。SS Astrid の警備員を務めていた。

Mikhael

寡黙な元ロシア軍兵。Callum と同じく、ギャングの長を務めた過去も持つ。彼が殺めた人間の数だけ、タトゥを身体に刻み付けている。ロシアを離れ、新しい道を探すべく SS Astrid に乗り込んだ。

Tisha

Las Vegas 近郊出身。従軍衛生兵の過去を持つ黒人女性。SS Astrid の看護室勤務にあたっていた。

Chapters

Intro Movie

序章。海賊の突撃を受ける SS Astrid 号と、四人のプレイアブルキャラクタたちを描いたもの

Ready or Not

海賊たちと分け合った大金を持ち逃亡した船長のボートを追い、ある島へ上陸。地元のボートマン Seto (シト) と出会う。続いて船長の乗った車のタイヤの痕跡を辿る。

Sidetracked

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Overboard

Not Written Yet.

Lights Out

Not Written Yet.

Rush Hour

Not Written Yet.

Payback

Not Written Yet.

Redemption (Included in "Free High Tides" DLC Pack)

Not Written Yet.

Jailbreak (Included in "Free High Tides" DLC Pack)

Not Written Yet.

各モード

Battle Mix

下記 Domination / Team Deathmatch / Transmission / Firestorm マッチのいずれかが自動選択、開始されるモード

Domination

マップ上三箇所に設置された拠点を制圧、維持することが目的

Team Deathmatch

文字通りのチーム戦。多くの敵を殺した陣営の勝利となるため、敵の攻撃に倒れた仲間と蘇生しあう等、とにかく死なないことが重要

Transmission

マップ上の規定の箇所に設置され、時間ごとに発動するトランスミッタを制圧、維持することが目的

Firestorm

各陣マップ上二箇所に設置されたバレルに放火、その後特定の位置にあるラジオへと向かい、航空支援を得るのが目的

Gold Player Maps

Ubi お墨付きのユーザマップ集

Silver Player Maps

ある程度の好評を得たユーザマップで遊べる

Bronze Player Maps

新作ユーザマップで遊べる

Beta Test Playlist

文字通り、ユーザマップの試験用モード

以前どこかに書いたが、私は 16-bit color (ハイカラー) 以降の 3D ゲームの解像度については、綺麗にアンチエイリアシングされていれば VGA サイズ (640 x 480 px) で充分だと思う人間だ。ちなみに 2D ゲームや 256 色時代の 3D ゲームは 320 x 240 px 四方あたりのドットくっきりで。3D ゲームに高解像度化を望まない理由としては、それに伴うビットマップ形式テクスチャデータの巨大化や、同テクスチャのぼやけなどが気になるからだ。よって、殆どの 3D ゲームは VGA サイズに設定し、ディスプレイ側 (EIZO FX2431 使用) でフィルタリングなしのリアル等倍拡大をさせてプレイしている。
しかしこのゲームに関しては、Full-HD (1920 x 1080 px) サイズでのプレイについても上記のような不満はない。テクスチャやアイコン等のビットマップデータは高解像度でのをプレイ環境を想定して、ある程度の大きさで作成されているし、表示用テキストも可能な限りベクタデータで用意されている。YouTube にも VGA (ゲーム内オプションでの最低解像度は 800 x 600 px だが "GamerProfile.xml" ファイルを書き換えてやれば、この画面解像度にも設定できる) および Full-HD サイズ両方の動画をアップロードしてみたので、お暇な方はぜひ。
ただ惜しむらくは現在の私のプレイ環境が DirectX 9 (Windows XP 離れができない身上) であること。いつの日かまともな DirectX 11 環境が整ったら、改めてプレイし直したいと思っている。
その他、敢えてこの時期に私が購入したばかりの GTA V (X360) ほか、多くのいわゆる "積みゲー" たちを放置してまでものめり込んだ、このゲームの魅力については後日追記するつもり。

20140324

オンラインモードの難点

本項最後にも書いているが、本作のオンラインモードには多くの問題点がある。
まず Co-op + Multiplayer ともにゲーム開始前にプレイヤーが集うロビー画面。必要な既定人数が揃っていてもゲームが開始されないこともあるし、なによりどこのロビーに飛ばされ、どのチームに参加するのかが、ゲーム参加後にしかわからない。
また、たとえばある Multiplayer モードで、参加前のリストには総プレイヤー数 24 人とあるのに対して、マッチ数が 12 と表示されていたり等、参加者の振り分け (または表示) 方にも首をかしげざるを得ない部分がある。
それから Multiplayer で、8 on 8 でマッチが開始されたとしよう。しかし、たとえばここでいずれかのチームの人員が極端に (途中退出等で) 減っても、両チームの人員数は自動整理されず、アンフェアな人数展開でのゲームが続く。
たとえセッションのホストになろうと、悪質な特定プレイヤーへの Kick や Ban もできず、マップスキップ等の Vote (投票) 機能もほとんど作動しない。
そしてチャット機能。ヘッドセット等でのマイクロフォンを用いたボイスチャットが (物理かつ心理的に) 可能な人間には問題ないだろうが、そうではないプレイヤーにとって、キータイピングによるチームチャットが存在しない (v 1.05 パッチで追加されたらしく、稀に使用しているプレイヤーも見かけるが、キーバインドメニューにもその項目は存在しないし、私にとっては未解決の問題) のも大きな不満点といえる。

Ubi お膝元のフランスをはじめ、東欧周辺のプレイヤー層が多い様子で、画面上のテキストチャットにはドイツ語やロシア語が頻繁に飛び交っている。Uplay を通じて私のフレンドリストに入っているのも、実際オーストリアやポーランドといった辺りのひとびと。お互いつたない英語でもってコミュニケーションをとっているが、Co-op にせよ Multiplayer の各モードにせよ、やることはまず決まっているので、言葉以前に画面内の行動で分かり合う機会のほうが多いかも。人が集まる時間を読むのもやや厄介。

• Uplay のキャッシュ削除およびプログラムの再インストールを行なっても改善されない場合は、いったん FC3 をアンインストール後、Uplay 経由で FC3 のゲームデータをダウンロード、再インストールする。
  

WinXP 32-bit + GeForce GTX 760 (Driver Ver. 331.65) の当方環境において、この問題が起きた。下記の方法にて解決。
ちなみに私は初回プレイ時これに気づかず、スナイパーライフルの所持を敬遠していた…

• Nvidia コントロールパネルからアンチエイリアシング設定を非オーバーライド系にすること。
  

• Multiplayer Lobby に自分以外のプレイヤー名が表示されない, マップローディング中の画面のままゲームがスタートしない等の症状が多い。
  Ubi の本ゲーム用サーバまたはその回線、もしくはセッションのホストとなったユーザの環境不備がそのほとんどの理由だと思われる。
  また特に Co-op モードの場合、ローディング画面でのフリーズや、ミッション途中でゲーム進行が不可になるなどといった不具合も多い。
  とにかくこのゲームは惜しくもネットワーク関連機能が特に貧弱でありながらも、Ubi が修正改良を行なう気配も見えないため、黙って堪えるしかない。