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Superspeed Racing (スーパースピード・レーシング)

Superspeed Racing Cover Art or Title Screen
Platform Dreamcast
Developer Sega
Publisher Sega
Released Mar 25 1999
Genre Vehicle, Race

© 1999 Official Licensed Product of Championship Auto Racing Teams, Inc.
1999 Sega Enterprises, ltd.

スーパースピードとスーパー減速と

アメリカ発祥のカーレースである "CART" を題材にしたゲーム。レースに使用される Champ Car (チャンプカー) という車両は、いわゆるフォーミュラマシンで、最大 700 馬力の出力と 400 km/h クラスのスピードを誇る。
この Superspeed Racing (SSR) には、1998 年の CART 実データを元にした、実名のレーサー達や世界 19 か所のサーキット群が登場する。カーブにバンクのついたオーバルコースや、アクシデント時のフルコースコーション…といった CART 独特の要素も再現。『アーケード』と『チャンピオンシップ』の二つのレースモードが楽しめる。また、画面分割による二人対戦も可能。

クレジットは Sega 名義であるものの、エンドロールなどを見ると開発には Zoom が関わっていたこともわかる。
SSR が発売された 99 年初頭の Dreamcast シーンと言えば、数度の延期を経てやっと訪れた Sega Rally Championship 2 (セガラリー 2) の発売もあり、ゲームシリーズとして以外にも、ベースとなったレース自体の知名度もやや低い (CART の国内展開は 98 年から) 本作は、その陰の存在となってしまった部分も少なからずあるだろう。

とは言ってもこの SSR だってしっかり作られている。最初に書いた CART の特徴的な部分の再現をはじめ、細かく設定可能な車体調整やレースの周回数など、マニアックな遊び方にも充分対応した作りになっているし、ビジュアルメモリ保存に対応したリプレイモードや、隠し車種をはじめとするクリア後のおまけ要素も充実している。

残念な点がまるでないわけではない。SSR のプレイ感覚は、当時 DC や Nintendo 64 等でリリースされていた "F1 World Grand Prix" シリーズに近い、比較的軽快かつ良好なものだったが、コースアウト時の減速処理がかなり不可解。細かく言うと、それなりの速度でコースを走行中にハンドルを切ってグリーンに進入 or フェンスに接触すると、急停止せんばかりの勢いで自車が大減速する。おそらくこの処理はショートカットや壁ターンなどを防ぐ目的のものだろうが、他の部分にリアルを感じる要素が多かっただけにとても残念に思えた。これについては、たとえばオプションでオンとオフの切り替えができてもよかったのではなかろうか。
加えてアザーカー。ゲームの公式ページでは「思考ルーチンをパワーアップ」とも書かれているが、プレイした限りはとてもそう思えなかった。コース内の同じラインを進みたがるために団子と化す傾向が非常に強く、そこへこちらが突っ込んでもまるで反応することもないどころか、時にはストレートコースのど真ん中からひとりでフェンスに突っ込んでいったり…と、どう見ても賢くは思えず、何を指して「ルーチンのパワーアップ」と謳われたのか私にはいまだわからない。

上で欠点として挙げたような部分もあるが、それに目を瞑ることができれば、短く長く遊べる良いゲームだろう。個人的に面白かったのは、ドライバー視点での走行中に見た、ヘルメットのバイザーに飛んだマーブル (タイヤかす) を払うドライバーの手のアニメーション。これはこれで感心できるが、こういう細かい所へ向いた視線が、もう少しだけゲームとして重要な部分へ向けられていれば…と思えて仕方ない。

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